楽しいことがあり過ぎる

楽しいことがあり過ぎる

健康な体があればいい

30歳を前に、人生の楽しみ方を知った。

今週のお題「年齢」と「選択」。

最近、自分の人生を振り返りぼんやり考えていたことをこの機会に残しておこうと思いました。ということで、初めて「今週のお題」をテーマにブログを書いてみます。

 

 

 

20代前半、就職活動に失敗した挙句1年半のフリーター生活を経て今の会社に入社した。毎月給料日に欲しかった洋服や化粧品を購入し、決まった金額を生活費として実家に入れる。何だかんだ好きなように遣っても毎月5万円程度が残るので、それをそのまま貯金に回すといった具合に、無計画だけども計画的なお金の遣い方をしていた。

 仲のいい友人は美容師で基本的には休日の予定が合わないこともあり、休みの日に友人と遊ぶといったお金の遣い方はほぼしていなかった。「休みの日は休むためにある」という考えのもと休日はひたすら寝て過ごした。

 

と、ここまでが全て過去形なのは、20代中盤までの私と現在の私とではお金や時間の遣い方が大きく異なっているからだ。

 

 

2011年、人生で初めてライブに行った。高校生の頃から好きだったMr.Childrenのライブだ。

2010年12月に発売された彼らの16枚目のオリジナルアルバム「SENSE」。初回特典として、リリース翌年に予定されていたツアーのチケットが当たるアルバム購入者先行シリアルが封入されていた。いつかミスチルのライブに行ってみたいなぁと思っていたので試しに応募してみた。応募から1週間から10日経って当落結果がメールで送られてきた。そこには「当選」の2文字があった。確か仕事帰りに駅の階段を上りながら確認したように記憶している。まさか当たると思っていなかったのでとても驚いた。

ミスチルはおろかライブというものに行ったことがなく不安でいっぱいになった私は、かつて「ミスチルのライブに行ったことがある」と話していた高校時代の同級生を誘った。当時の私はミスチルを好きだと言いつつも彼らの楽曲にそこまで詳しい訳でもなく、世間に広く知られたシングル曲しか知らなかったし、シングルCDは1枚も持っていなかったし、アルバムだって兄が買ってきた「BOLERO」とベストアルバム「」と「」を聴いている程度だった。なので人生初のミスチルライブにビビリまくっていた。楽しみより不安のほうが大きかった。

 

ライブ当日はグッズを買うこともなく到着してすぐに会場入りし、ただドキドキしながら開演を待っていた。メンバーのことも桜井さんくらいしか顔と名前が一致していなかった(本当にすみません)。

そしていよいよ開演。とにかく衝撃だった。今まで体験したことのないような爆音で、今まで何度も聴いてきた曲を、あの桜井和寿が目の前で歌っていたのだ。なんだか衝撃が大きすぎてライブ本編のことは事細かに覚えていない。曲によっては決まった身振り手振りがあったりもして、初めての私は見よう見真似で付いていくのに必死だった。テレビで誰かのライブを見るたびに盛り上がるオーディエンスに「あんな風にみんな揃って手を振ったりするのって、ちょっと恥ずかしくないのかな?みんな良くやるな、あんな恥ずかしいことを」とか思っていたのに、自分もその中の1人になっていたのだ。恥ずかしいやら楽しいやら、もう何だかいっぱいいっぱいだった。

ライブが終わり、一緒に行った友人は携帯用ストラップをお土産に買っていた。私は何も買わなかった。初めてのライブに脳がキャパオーバーを起こし、思い出に何か買おうということも考えられなかった。

 

その日はそのまま友人と別れ電車に乗って帰宅。家に着き、母から感想を問われ「楽しかった」とか「すごかった」とか答えたと思う。

 

この日を境に私にとってのミスチルの立ち位置が変わった。“あの有名なバンドMr.Children”から“LIVEに行けば生で曲を聴くことができるバンドMr.Children”に変わった。この経験は私の人生に於いてとても大きい意味を持つようになった。

 

こうしてライブの素晴らしさを知ってしまった私は、その年の夏に行われたSTADIUM TOUR 2011 SENSE -in the field-にも当日引換券を当てて足を運び、ますますミスチルライブの魅力にハマっていった。

2012年に20周年を記念して行われたTOUR POPSAURUS 2012 東京ドーム公演では始発で当日券に並んだし、その年のap bank fes '12にもSUMMER SONICにも足を運んだ。休みの日はもちろん、平日にライブが決まれば有給休暇を取ったり早退して行ったりもした。

 

30歳を目の前にして、私は、人生を楽しめるだけ楽しもうと思うようになった。

ミスチルがツアーをやれば給料のほとんどをそのチケット代やグッズ代に充てた。この頃には毎月の貯金額は3万円程度に減っていたように思う。それまで大した遊び方を知らなかった私は、あっという間に「ライブへ行く」という遊びの虜になってしまった。それで良かった。多少貯金がままならなくても「人生楽しんだもん勝ち」という生き方を、この頃の私は選択したのだと思う。

 

あの人生初ライブの衝撃から6年、未だに私は「人生楽しんだもん勝ち」という生き方を続けている。30代に突入し、周りの友人も半分以上が結婚して子どもを産み家庭を築いている。いつまでもこんな風に生きていて良いのか?と思うことも度々あったが、その度に「でも楽しいことを我慢するほどじゃないし」とか「やらずに後悔より、やって後悔だよな」とか理由をつけて、今の人生を選択し続けてきた。ここ何年かは、預金残高もほぼ横並びが続いている。つまり年収のほぼ全額を遊びに費やしてしまっているということだ。通帳を見るたびに「ヤバイ」とは思う。でも同時に「これでいい」とも思う。

 

みんなどうしているのだろうか、どんな風に人生の選択をしてきたのだろうか。私はそんなに先のことまで考えられないし、どうにかなるだろうと思いながら欲望に流され続けて生きてきた。今のところはどうにかなっている。年齢を重ねればそれなりの選択をして30代らしい人生を歩むんだろう、と漠然と信じていたが、気付けば特に何の変化もないまま20代の私の延長線上の人生を生きている。多分、明日からの私もそんな感じになるだろう。

 

旦那の愚痴や子育ての大変さをこぼす友人の話を聞いているときも「でもそんな人生を選択したのはあんたじゃん」と内心は思っている。「人生楽しんだもん勝ち」をモットーに、好きなように生きてきた私もいつか「でもそんな人生を選択したのはあんたじゃん」と思われたりするのだろうか。もしかしたら既にそう思われているのかもしれない。どうにかなるだろうと生きてきて、実際にどうにか生きている私にも、どうにもならない日が訪れるのだろうか。その時、私はどんな選択をするのだろうか。「楽しい」ことだけを選べなくなる日が来るのだろうか。

 

 

とりあえず、今年の私も相変わらずミスチルやBUMPのライブで忙しい。今年こそ頑張ろうと思っていた貯金も思ったほどは捗らなさそうだ。

 

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